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整骨院の価格設定方法6つ|分単価向上のポイントも

商品・サービスの価格設定は、成約率やリピート率に大きな影響を与えるため、あらゆるビジネスのマーケティングにおいて非常に重要な要素です。整骨院においても、提供するメニューの価格設定で悩んでいる方や、効果的な価格設定の方法がわからない方は多いのではないでしょうか。


今回は、整骨院経営で価格設定が重要な理由から、価格設定の方法までを解説します。分単価向上についても併せて解説するため、整骨院の経営や売上アップに役立てたい経営者の方は、参考にしてください。

目次[非表示]

  1. 1.整骨院経営にとって「価格設定」が重要な理由
  2. 2.整骨院が参考にすべき価格設定の方法6つ
    1. 2.1.プライスリーダー追随法
    2. 2.2.慣習価格法
    3. 2.3.名声価格法
    4. 2.4.段階価格法
    5. 2.5.抱き合わせ価格法
    6. 2.6.端数価格法
  3. 3.整骨院の売上を高めるためには「分単価向上」も重要
  4. 4.まとめ

整骨院経営にとって「価格設定」が重要な理由


価格設定はマーケティングにおける基本の1つであるため、どのようなビジネスにおいても重要です。特に、整骨院にとっては価格設定がさらに重要となります。理由として、整骨院の保険施術における柔道整復療養費が年々減少しており、保険施術だけでは経営が難しくなるためです。


平成22年度の柔道整復療養費は約4,000億円に対し、平成30年度では約3,200億円にまで落ち込んでいます。

出典:厚生労働省柔道整復、はり・きゅう、マッサージ、治療用装具に係る療養費の推移推計)」/https://www.mhlw.go.jp/bunya/iryouhoken/iryouhoken13/dl/111116_01.pdf


柔道整復療養費の減少は、整骨院の数が増えすぎたことや、療養費の不正請求が増えたことで、監視が厳しくなったという要因が考えられます。1つの院に対する療養費の割合は、ますます少なくなるでしょう。そのため、今後の整骨院は自費施術のシェアを伸ばすことが経営上の重要なポイントです。


保険施術と異なり、自費施術は院が独自の価格設定を行うこととなります。価格設定次第で提供するメニューの消費率・客単価・リピート率などは大きく変わるため、適切な価格設定ができなければ、メニューを売上につなげることは困難です。


整骨院が自費施術を売上につなげるためには、価格設定について学ぶことが必須と言えるでしょう。



整骨院が参考にすべき価格設定の方法6つ


整骨院が価格設定にこだわるべき理由は、価格設定が経営に大きな影響を与えるためです。マーケティングの基本原則であるフレームワーク「マーケティング・ミックス(4P)」の4つの要素にも、価格(Price)は含まれています。


ここでは、整骨院の価格設定に参考となる具体的なテクニックを6つ紹介します。



プライスリーダー追随法


プライスリーダー追随法とは、業界を先導する企業や業界に与える影響が大きい企業(プライスリーダー)の価格に倣って価格を決定する方法のことです。


プライスリーダーは顧客数・信頼度が非常に大きいため、どの業界であってもプライスリーダーの価格設定から大きく差を付けることは難しい傾向があります。そのため、プライスリーダーの価格設定を目安とすることで、ある程度無難な価格設定ができることがメリットです。


整骨院においても、プライスリーダーと見られるような多くの院を抱える大手や、地域で注目を集めている院は必ずあります。プライスリーダー追随法を用いる場合は、このような院を細かくリサーチしてみると良いでしょう。



慣習価格法


慣習価格法とは、その業界において過去から何十年もの間慣習的に設定されている価格に合わせて、価格設定を行う方法です。


慣習価格は消費者の心理に深く根付いているため、慣習価格から離れた価格を設定すると受け入れられない傾向があります。また、慣習価格がどの程度強く形成されているかなどは、地域によって異なります。


慣習価格を使用する傾向が強い地域においては、他の価格設定法よりも慣習価格法を採用したほうが好ましいと言えるでしょう。整骨院のような地域差があるビジネスにおいては、院を展開する地域の慣習価格を調査することが、価格設定考えるうえで非常に重要となります。



名声価格法


名声価格法とは、高いクオリティやブランディングによって同系統のサービスや製品と差別化を行い、高い値段を付ける価格設定法です。同じ種類のバッグやアクセサリーであっても、有名ブランドのアイテムは高い価格設定がされていることが、名声価格法の例となります。


名声価格法は、整骨院においても活用することが可能です。多く見られる例としては、自費施術において圧倒的なクオリティの施術やオーダーメイドのプログラムを、やや高めの価格設定で提供しています。


整骨院においても、名声価格法を適用できるメニューがあれば積極的に活用すべきと言えるでしょう。



段階価格法


段階価格法とは、複数の価格帯が用意されている場合、顧客は中間の価格を選ぶ傾向が強いという心理を利用した価格設定方法です。人は無意識に、最も高いものや最も安いものを回避するという、心理的傾向を応用した価格設定方法となります。


飲食店の松竹梅メニューや、エステサロンのコース設定など、幅広いビジネスで活用されているケースを目にしたことがある方も多いでしょう。


段階価格法を活用するポイントは、単に金額の設定に留まらず、「中間の価格が選ばれることが多い」ことを前提に、戦略的商品やメニュー開発することです。多く選択されることが事前にわかっているため、その部分にフォーカスすることで効果的に売上アップを狙うことができます。




抱き合わせ価格法


抱き合わせ価格法とは、メインの商品やサービスに他の商品やサービスをセットで購入すると、価格が安くなるようにする価格設定方法です。飲食店・アパレル・小売店などで多く見られます。


この方法は、顧客にお得感を効果的に演出できるだけでなく、客単価を上げるために非常に有効な価格設定方法となります。セットの作り方は無数にあるため、自由自在に組み合わせられる点が大きなメリットです。


整骨院では、相性の良い施術を組み合わせたり、施術と物理療法を組み合わせたりといった例が多く見られます。整骨院においても、扱いやすく効果も大きな価格設定方法であるため、積極的に活用することがおすすめです。



端数価格法


端数価格法とは、10,000円などのキリの良い金額ではなく、9,800円のように位を下げて価格設定を行う方法となります。


金額はほぼ変わらないにもかかわらず、後者のほうが安価に感じるという心理的効果を利用した価格設定方法です。リスクも少なく、他の価格設定法と容易に組み合わせて使用できるメリットもあります。


端数価格法は私たちの日常の至る所で使用されており、特に「割引」「低価格」を全面に押し出したビジネスでは積極的に活用されています。整骨院においても、施術から物販まであらゆるメニューに適用することが可能です。



整骨院の売上を高めるためには「分単価向上」も重要


整骨院の売上を上げるためには、価格設定だけでなく分単価を向上させることが重要です。


分単価とは、整骨院のメニュー提供において、患者さんから頂く金額の「1分あたりの単価」のことを言います。分単価を上げることで、同じ価格設定でも院が頂く金額は多くなるため、売上を上げることが可能です。


整骨院の分単価を上げるための具体的な施策は、「プロデュース・アクティビスト」のコラムで詳しく解説されています。

詳しい分単価・時短のやり方はこちらから


整骨院の売上を上げたい方は、価格設定と同時に分単価についても理解を深めてみましょう。



まとめ


近年は整骨院の数が増え続けており、保険診療で請求できる柔道整復療養費の金額も年々下がっているため、自費診療の重要性が高まっています。整骨院の売上を確保して経営を安定させるためには、売上に大きな影響を与える価格設定について理解を深めることが重要です。


価格設定には有用性が立証された方法がすでに確立されており、整骨院の経営に応用できる方法もあります。競合との差別化やお店の成長のためにも、価格設定をマスターして整骨院経営に役立ててください。

治療院の集客講座編集部
治療院の集客講座編集部
治療院の集客講座編集部です。治療院の集客・経営全般に関わるコラムやTipsを掲載していきます。株式会社プロデュースアクティビスト運営

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